こんにちは、リョウです。
僕は2019年にオンライン英語コーチングサービス「RYO英会話ジム」を立ち上げ、現在も海外を拠点に事業を運営しています。
6年以上Webサイトを運営していると、SEO対策、広告、集客支援、AIツールなど、さまざまな営業メールが届きます。
今回届いたのは、Googleの口コミを自然に増やす仕組みを提供するサービスの案内でした。
最初にメールを読んだときは、「口コミを集める仕組みとしては面白いな」と感じました。
実際、お客様がサービスに満足していても、自分からわざわざ口コミを書いてくれるとは限りません。
オンライン事業を運営していると、これはよくわかります。
ただ、サービスの内容を調べていくうちに、いくつか気になる点が出てきました。
そこで今回は、実際に届いた営業メールをきっかけに、なぜ導入を見送ったのか、そして今回の経験から何を学んだのかを共有したいと思います。
同じように個人でオンラインビジネスやWebサイトを運営している方の参考になればうれしいです。
ある日、「口コミが自然に集まる仕組み」の営業メールが届いた
今回メールを送ってきたのは、Google口コミ獲得サービス「PRAIZ」の運営事務局でした。
内容を簡単にまとめると、次のようなものでした。
- QRコードからお客様にアンケートへ回答してもらう
- 高評価のお客様にはGoogleへの口コミ投稿を案内する
- 低評価の意見はお店や事業者だけに届く
- 口コミを増やしながら、お客様の不満も把握できる
確かに、仕組みとしてはわかりやすいですよね。
特に印象的だったのは、満足しているお客様ほど、必ずしも口コミを書いてくれるわけではないという考え方です。
これは僕自身も実感しています。
英語コーチングの仕事をしていると、レッスンやカウンセリングの中で、生徒さんからうれしい言葉をいただくことがあります。
ただ、それがそのままGoogleの口コミやWebサイト上のレビューになるわけではありません。
だからこそ、口コミを集める仕組みを整えること自体には価値があると感じました。
公式サイトを調べると、気になる仕組みがあった
メールを読んだあと、実際にPRAIZの公式サイトを確認してみました。
公式サイトによると、飲食店、美容室、整骨院、歯科医院、学習塾などを対象にしたサービスで、アンケートやAIによる口コミ文章の作成補助などを提供しているようです。
初期費用は0円と案内されていますが、具体的な利用料金は問い合わせが必要でした。
ここまでは、よくある口コミ支援サービスです。
ただ、気になったのは、お客様の評価によってGoogleへの案内を分ける仕組みでした。
高評価をつけた人にはGoogleへの投稿を案内し、低評価をつけた人は内部のフィードバックフォームへ誘導する設計です。
事業者側からすると、魅力的に見える部分かもしれません。
Google上の評価を高く保ちつつ、お客様の不満も把握できるからです。
しかし、ここで一つ疑問が浮かびました。
「これって、Googleの口コミルール的には問題ないのだろうか?」
便利そうな仕組みでも、利用するプラットフォームのルールに合っているかは別問題です。
そこで、Googleの公式ポリシーも確認してみることにしました。
高評価の人だけに口コミをお願いするのは問題ない?
調べてみると、Googleの公式ポリシーには重要なルールがありました。
Googleは、事業者が低評価の口コミを抑制したり、高評価の口コミだけを選んで依頼したりすることを禁止しています。
一方で、実際にサービスを利用したお客様に対して、評価を誘導せず、正直な口コミをお願いすること自体は認められています。
つまり、ポイントは次の違いです。
問題のない口コミ収集
サービスを利用したお客様に、満足度に関係なく率直な感想をお願いすること。
問題になり得る口コミ収集
高評価をつけたお客様だけにGoogleへの投稿を案内し、低評価の人には案内しないこと。
PRAIZの公式サイトでは、この評価による振り分けがサービスの特徴として説明されていました。
そのため、少なくとも案内されている仕組みについては、Googleのポリシーに抵触する可能性が高いと判断しました。
もちろん、これだけでサービスそのものが違法だと断定できるわけではありません。
ただ、自分の事業で使う以上、ルール上のリスクを見過ごすことはできません。
長年運営してきたWebサイトやサービスの信頼を守ることも、経営者として大切な仕事だと思っています。
参考:Google公式「禁止および制限されているコンテンツ」
そもそも、オンライン事業に合う仕組みなのか?
もう一つ、今回の導入を見送った理由があります。
それは、自分のビジネスモデルに合っているかどうかです。
PRAIZは、店頭にQRコードを置き、来店したお客様にアンケートへ回答してもらうことを想定したサービスです。
飲食店や美容室など、実店舗を持つビジネスでは活用しやすいでしょう。
一方、僕が運営しているRYO英会話ジムは、完全オンライン型のスクールです。
生徒さんとのやり取りは、レッスン、メール、オンラインカウンセリングなどが中心になります。
つまり、わざわざ店頭用のQRコードを前提としたサービスを導入しなくても、既存のコミュニケーションの中でアンケートをお願いできるわけです。
例えば、レッスン受講後のメールにアンケートを設置したり、定期カウンセリングの際にサービスへの感想を聞いたりする方法があります。
これなら、大きな追加費用をかける必要もありません。
今回あらためて感じたのは、便利なツールと、自分に必要なツールは違うということです。
僕が実際に返信した内容
いろいろ検討した結果、今回は導入を見送ることにしました。
先方には、おおむね次の内容を返信しました。
この度は、サービスのご案内をいただき、ありがとうございます。
口コミの収集やお客様の声をサービス改善につなげる仕組みについては、興味深く拝見いたしました。
一方で、当スクールはオンライン専門の英会話スクールのため、今回ご提案いただいたQRコードを活用した仕組みとは、運営形態が少し異なります。
また、受講生へのアンケートやフィードバックの収集については、独自の方法で進めていくことを検討しております。
そのため、今回は導入を見送らせていただければと思います。
今回、Googleの口コミポリシーに関する懸念については、あえて返信に含めませんでした。
営業メールへの返信で、すべての懸念を説明する必要はないと考えたからです。
相手の提案には感謝しつつ、こちらの事業に合わないという理由を簡潔に伝える。
無理に議論を広げず、丁寧に断ることも、事業運営では大切なスキルだと思います。
営業メールから考えた、Web運営で大切な3つのこと
今回の経験から、あらためて感じたことがあります。
1. ツールを導入する前に、何を解決したいのか考える
今回のサービスが解決しようとしているのは、口コミが集まりにくいという課題です。
ただ、僕の事業にとって、今すぐ優先すべき課題かというと、そうではありません。
現在はWebサイトのSEO改善やコンテンツ制作、無料体験への導線改善などに力を入れています。
仮にGoogleの口コミが増えたとしても、それだけで無料体験への申し込みが大幅に増えるとは限りません。
まずは、事業のどこに課題があり、何を改善すれば売上につながるのかを考える必要があります。
便利そうだから導入するのではなく、解決したい課題があるから導入する。
この順番を間違えないようにしたいですね。
2. 新しいツールには、見えにくいリスクもある
AIや自動化ツールが増え、以前なら時間がかかっていた作業を簡単にできるようになりました。
これはオンライン事業者にとって、大きなチャンスです。
僕自身も、AIを活用することでコンテンツ制作やWebサイト改善の作業時間を大幅に短縮できています。
一方で、効率化できるからといって、すべてのツールが安心して使えるとは限りません。
今回のように、Googleなどの外部サービスを利用する仕組みでは、利用規約との相性も重要です。
特に、SEOやMEO(Googleマップを中心とした検索対策)に関わるサービスでは、短期的な成果だけでなく、長期的な信頼への影響も考える必要があります。
目先の数字を増やすことと、事業を長く成長させることは、必ずしも同じではありません。
3. 営業メールは、新しい改善アイデアのヒントになる
今回、サービス自体は見送りました。
ただ、営業メールを受け取ったことが無駄だったとは思っていません。
むしろ、「自社でも、もっと自然に生徒さんの声を集める仕組みを作れるのではないか?」と考えるきっかけになりました。
例えば、次のような取り組みです。
- 受講開始から一定期間が経過した生徒さんにアンケートを送る
- 定期カウンセリングでいただいた意見をサービス改善に活用する
- 掲載許可をいただいた体験談をWebサイトで紹介する
- Googleの口コミをお願いする場合は、満足度に関係なく公平に案内する
どれも、既存の運営体制を活用しながら取り組める方法です。
ただし、これは今後の改善案であり、今回のメールをきっかけに新しく導入を完了した施策ではありません。
これから実際に試しながら、自社に合った方法を探していきたいと思います。
ノマドワーカーこそ「何を導入しないか」が大切
海外を拠点にオンライン事業を運営していると、仕事の大部分がパソコン一台で完結します。
だからこそ、さまざまなデジタルツールを導入しやすい環境にあります。
AIツール、マーケティングツール、予約システム、顧客管理ツール、分析ツールなど、選択肢は本当にたくさんあります。
ただ、一つひとつは少額でも、気づけば毎月の固定費が積み上がってしまうことがあります。
さらに、ツールが増えるほど、管理や設定、トラブル対応にも時間が必要になります。
僕がノマド生活を続けながら事業を運営するうえで大切にしているのは、売上を伸ばすことだけでなく、できるだけシンプルな仕組みで事業を回すことです。
必要なものには投資する。
でも、必要性が低いものは導入しない。
この判断ができるようになると、コストだけでなく、時間や精神的な負担も減らせます。
特に一人起業や小規模なオンラインビジネスでは、導入後の運用まで含めて判断することが大切だと感じています。
まとめ:便利そうなサービスでも、導入しない判断には価値がある
今回は、Google口コミ獲得サービスの営業メールをきっかけに、実際にサービス内容を調べ、導入を見送った経験を紹介しました。
振り返ってみると、今回の判断には3つの理由がありました。
- Googleの口コミポリシーとの相性に懸念があった
- 完全オンライン型のビジネスには、運用方法があまり合っていなかった
- 既存の仕組みを活用すれば、低コストで同じ課題に取り組めると考えた
ただし、口コミを集める仕組みそのものは大切です。
今回の経験を通じて、僕自身も生徒さんの声をもっと自然に集める方法を考えるきっかけになりました。
オンライン事業を続けていると、新しいサービスや営業提案に触れる機会は増えていきます。
でも、すべてを導入する必要はありません。
大切なのは、流行のツールを使うことではなく、自分のビジネスに本当に必要な仕組みを選ぶこと。
これからも、オンライン事業を運営する中で経験したことや、うまくいったこと、見送った判断も含めて、この「Web運営のリアル」で共有していきたいと思います。
それでは、また!
参考情報
※この記事は2026年11月時点の公開情報と、実際に受け取った営業案内をもとにした個人の体験・判断です。サービスの違法性を断定するものではありません。
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