こんにちは、リョウです。
僕は2019年にオンライン英語コーチング事業「RYO英会話ジム」を立ち上げ、現在も海外を拠点に事業を運営しています。
起業してから、売上をどう伸ばすかは常に考えてきました。
そんな中、事業の年商が1,500万円ほどになったころ、営業代行サービスの勧誘を受ける機会がよくありました。
「営業活動を外注しませんか?」
「営業チームを持たなくても、新しい顧客を獲得できます」
確かに魅力的な話です。
自分が営業しなくても新しいお客さんが増えるなら、事業に集中できますし、売上をさらに伸ばせるかもしれません。
ただ、僕にはどうしても引っかかることがありました。
年間数百万円もかけて、本当にそれ以上の利益が残るのだろうか?
結局、当時は営業代行の導入を見送りました。
今回は、その経験を振り返りながら、小規模事業者にとって営業代行は本当に必要なのか、そして経営者がお金を使う前に考えるべきことについて書いてみたいと思います。
年商1,500万円でも、営業代行の費用は決して安くない
営業代行というサービス自体は、以前から知っていました。
簡単に言えば、自社に営業担当者を雇う代わりに、外部の会社に営業活動を任せるサービスです。
電話営業、メール営業、アポイント獲得、商談設定など、会社によって対応範囲は異なります。
最近ではLinkedInなどのSNSを使って、見込み客にアプローチする営業方法もあります。
僕自身、以前はLinkedInで営業メッセージを頻繁に受け取っていました。
もちろん、すべてが営業代行会社によるものとは限りませんが、こうした営業活動を外注する仕組みは広がっています。
ただ、気になるのは料金です。
例えば、営業代行に月30万円を支払うとします。
年間では360万円です。
当時の僕の事業は年商約1,500万円。
つまり、売上の24%に相当する金額を営業代行に使う計算になります。
これを聞くと、かなり大きな投資だと感じませんか?
しかも、売上1,500万円がそのまま利益になるわけではありません。
講師への報酬、システム費用、広告費、その他の運営費など、事業を続けるためのお金が必要です。
そのうえで年間360万円の営業費用が増えるとなれば、慎重にならざるを得ません。
僕が迷ったのは、まさにそこでした。
営業代行で売上が増えても、利益が増えるとは限らない
ここは経営者として特に重要だと思っています。
例えば、営業代行に年間360万円を支払った結果、年間300万円の新しい売上が生まれたとします。
一見すると悪くない成果に見えるかもしれません。
しかし、売上300万円のうち、講師報酬などのサービス提供費用を差し引いて60%が残ると仮定すると、粗利益は180万円です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 営業代行による追加売上 | 300万円 |
| 粗利益(60%と仮定) | 180万円 |
| 年間営業代行費用 | 360万円 |
| 差し引き | −180万円 |
つまり、売上は増えたのに、利益は180万円減ってしまうわけです。
もちろん、これは説明のための仮定です。
実際には契約単価、利益率、継続期間によって結果は変わります。
それでも、この考え方はとても大切だと思います。
営業代行会社が「これだけアポイントを獲得しました」「これだけ売上につながりました」と説明しても、それだけで投資が成功したとは言えません。
僕たち経営者にとって大切なのは、最終的にいくら利益が残ったかです。
売上を増やすことと、事業を成長させることは、必ずしも同じではありません。
アポイントが取れたからといって、契約になるわけではない
営業代行について調べていて、もう一つ気になったことがあります。
それは、営業代行会社が提供する成果と、依頼する側が期待する成果に違いがあることです。
例えば、営業代行会社に依頼して、月10件のアポイントを獲得できたとします。
営業代行会社としては、約束したアポイント数を達成したことになります。
しかし、実際の商談から契約が1件も生まれなければ、依頼した企業にとっては厳しい結果です。
特に、英語コーチングのような無形サービスは、単純に商品を紹介すれば売れるものではありません。
受講者が抱えている課題を理解し、サービスの価値を伝え、信頼してもらう必要があります。
法人向け英語研修であれば、さらに予算や導入時期、研修の目的なども関係してきます。
営業代行会社が優秀だったとしても、すべての商材で同じように成果が出るわけではないでしょう。
だからこそ、僕はアポイントの数だけで営業代行の価値を判断するのは危険だと感じています。
営業代行が向いている会社もあると思う
ここまで読むと、営業代行に否定的な印象を持つかもしれません。
ただ、僕自身は営業代行というサービスそのものを否定しているわけではありません。
むしろ、事業によっては非常に合理的な選択だと思います。
例えば、1社との契約で年間300万円の売上が見込める法人向けサービスがあったとします。
利益率が高く、翌年以降も継続して契約してもらえるのであれば、営業代行に年間数百万円を支払っても回収できる可能性があります。
また、すでに自社で売れる仕組みができていて、営業担当者の不足が成長の妨げになっている企業なら、営業代行を使って営業活動を増やす意味があります。
一方、僕のような小規模事業者の場合は少し事情が違います。
売上がまだ安定していなかったり、新しいサービスの販売方法を試している段階だったりすると、営業代行にお金をかけても成果が読みにくいからです。
営業代行は、売れない商品を自動的に売れるようにする魔法のサービスではない。
そう考えています。
経営者として怖いのは、判断がブレること
今回、営業代行について改めて考えてみて、僕が一番重要だと感じたのはここです。
事業を運営していると、本当にさまざまな営業提案が届きます。
SEO対策、SNS運用、広告運用、営業代行、PR支援など。
どれも魅力的に聞こえますし、実際に成果が出るサービスもあるでしょう。
ただ、経営者自身が「今の事業に何が必要なのか」を理解していなければ、提案されるたびに判断が揺れてしまいます。
「営業を強化した方がいいのかな」
「広告を増やした方がいいのかな」
「SNSを外注した方が早いのかな」
そんなふうに次々とお金を使っていたら、利益がなくなる可能性があります。
特に小規模事業者は、使える資金に限りがあります。
一度の大きな投資が、その後の経営に影響することもあります。
だから僕は、外部サービスを導入する前に、**そもそも今の事業のボトルネックはどこなのか?**を考えるべきだと思っています。
例えば、新規顧客が増えない原因が、営業する人の不足なのか、それとも商品やサービスの伝え方なのか。
この2つでは、必要な対策がまったく違います。
営業する人が足りないなら営業代行が有効かもしれません。
しかし、サービスの価値が十分に伝わっていないなら、営業人数を増やす前に商品設計や販売ページを改善した方がいいかもしれません。
問題を正しく理解しないままお金を使うことが、一番避けたいことです。
僕が大切にしてきたのは、固定費を増やしすぎない経営
僕は2020年から海外を拠点に、オンラインで仕事を続けています。
その生活を支えているのが、自分で立ち上げた英語コーチング事業です。
オンライン事業の魅力は、必ずしも大きなオフィスや営業部隊を持たなくても、事業を運営できることだと思います。
もちろん、事業を拡大するためには投資も必要です。
ただ、僕はできるだけ固定費を抑えながら、少しずつ事業を成長させるスタイルを大切にしてきました。
売上が増えたからといって、すぐに人を雇ったり、高額なサービスを契約したりする必要はありません。
特に、オンラインで自由な働き方を実現したい人にとっては、売上の大きさだけでなく、利益と時間の自由も重要です。
年商3,000万円でも利益がほとんど残らず、常に資金繰りに追われる経営より、年商1,500万円でも十分な利益が残り、自由な時間を確保できる経営の方が、自分には合っている。
僕はそう考えています。
もちろん、どちらが正しいという話ではありません。
事業を大きくして組織を作りたい人もいれば、少人数で高い利益率を維持したい人もいるでしょう。
大切なのは、自分がどんな事業を作りたいのかを理解しておくことだと思います。
今後、営業代行を使う可能性はある?
実は、現在は法人向け英語研修の展開も進めています。
法人向けサービスの場合、個人向けとは契約単価も営業方法も異なります。
そのため、今後、営業代行を利用する可能性はゼロではありません。
ただし、いきなり年間数百万円の契約をするつもりはありません。
まずは自分たちで営業活動を行い、どのような企業が興味を持ってくれるのか、どのような提案が契約につながるのかを確認したいと考えています。
そして、ある程度の成功パターンが見えてきた段階で、必要な部分だけ外注する。
その方が、リスクを抑えながら事業を成長させられると思っています。
営業代行を導入すること自体が目的になってはいけません。
あくまで、事業を成長させるための手段の一つです。
まとめ:小さな会社ほど「何にお金を使わないか」が重要
振り返ってみると、年商1,500万円のときに営業代行を契約しなかった判断には、それなりの理由があったと思います。
もちろん、もし契約していたら、もっと早く事業が成長していた可能性もあります。
それは実際に試していない以上、わかりません。
ただ、一つ言えるのは、売上を増やせるかもしれないという期待だけで、年間数百万円の固定費を抱えることには大きなリスクがあるということです。
起業していると、新しいサービスや便利な仕組みに目が向きがちです。
僕自身も、新しいマーケティング手法やAIツールには強い関心があります。
それでも、最終的に大切なのは、それが本当に自分の事業に必要なのかどうか。
そして、使ったお金以上の価値を生み出せるのかどうかです。
特に小規模事業者にとっては、何に投資するかと同じくらい、何に投資しないかも重要な経営判断だと思います。
売上を伸ばすことに夢中になって、利益や自由な時間を失ってしまっては本末転倒です。
これからも、新しい可能性には挑戦しながら、自分の事業に合ったお金の使い方を続けていきたいと思います。
そして、これからオンライン起業を目指す人や、すでに小さな事業を運営している人にも、今回の経験が何かの参考になればうれしいです。
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