こんにちは、リョウです。
僕は現在、英語コーチング事業「RYO英会話ジム」を運営しています。
これまでは個人のお客様向けのサービスが中心でしたが、今後は企業向けのビジネス英語研修や法人契約にも力を入れていく予定です。
前回の記事では、個人事業主から合同会社になると何が変わるのかを整理しました。
合同会社と株式会社の違い、設立費用、税金、社会保険、役員報酬、法人申告など、調べてみると法人化には想像以上に多くの論点があります。
その後さらに考えていく中で、ひとつ大きなことに気づきました。
それは、法人契約を取るために、必ずしも最初から法人化する必要はないということです。
今回は、個人事業主のまま企業と契約できるのか、インボイスにどう対応するのか、そして将来的な合同会社設立に向けて何を段階的に準備していくのかをまとめます。
個人事業主でも企業と契約できる
英語コーチングや企業研修の仕事は、個人事業主のままでも企業と契約できます。
法人でなければ企業研修を提供できない、というルールがあるわけではありません。
個人事業主として、企業と業務委託契約を結び、次のようなサービスを提供できます。
- 社員向けオンライン英語研修
- 海外赴任前の英語トレーニング
- 英語会議やプレゼンテーション対策
- スピーキングテスト
- 管理職向けビジネス英語研修
- 受講者の進捗レポート
- 日本人コーチによるカウンセリング
契約書、見積書、請求書も、屋号と個人名で発行できます。
僕の場合であれば、次のような名義です。
RYO英会話ジム
代表 横田 涼
つまり、法人営業を始めるために、合同会社の設立を待つ必要はありません。
まずは個人事業主のまま企業へ提案し、実際の反応を見ながら法人化を判断する方法もあります。
ただし、企業によって取引条件は違う
個人事業主でも契約はできますが、すべての企業が個人との取引に対応しているとは限りません。
企業によっては、取引先に次のような条件を設定しています。
- 法人であること
- インボイス登録事業者であること
- 一定の事業実績があること
- 契約書や秘密保持契約を締結できること
- 情報管理体制が整っていること
- 損害賠償保険に加入していること
- 法人口座を保有していること
特に規模の大きい企業では、サービスを利用したい担当者だけでなく、経理、法務、購買部門の確認も入ります。
現場の担当者が「このサービスを導入したい」と考えていても、社内規定によって個人事業主とは契約できない場合があります。
ただし、これはサービスの質が低いからではありません。
あくまで企業側のリスク管理や社内ルールの問題です。
そのため、法人化すれば必ず契約が取れるわけではありませんが、取引できる企業の選択肢を広げる効果はあると考えています。
僕の法人向けサービスで強みになるもの
法人向けの英語研修では、レッスンを提供するだけでは十分ではありません。
企業側は、研修費用を出した結果として、
「社員の英語力は本当に伸びたのか」
「何が課題で、どこが改善したのか」
「次にどのような研修が必要なのか」
を把握したいと考えます。
僕のサービスでは、受講者の発言をレッスン内で見える化し、その場で添削しています。
さらに、アウトプット内容を分析し、進捗を確認できるダッシュボードも活用できます。
今後は、これらを法人向けにまとめ、次のような形で見える化レポートとして提供していく予定です。
- レッスン受講回数
- 出席率
- 学習時間
- 発言量
- 文法・語彙・流暢さの課題
- 前回から改善した点
- 講師からのコメント
- 日本人コーチからの改善提案
- 今後の重点トレーニング
- スピーキングテストの推移
企業研修では、単に「レッスンを何回受けたか」だけではなく、受講者がどう変化したのかを説明できることが重要です。
その意味で、アウトプット分析と進捗管理ダッシュボードは、今後の法人営業において大きな強みになると考えています。
法人向けの土台はすでにある
現在、法人向けサービスを提案するための基本的な土台は整えています。
たとえば、次のようなものです。
- 法人向けサービスページ
- 法人向けサービス資料
- 法人向け利用規約
- 法人向けプライバシーポリシー
- 法人向け特定商取引法に基づく表記
- 法人向けの研修プラン
- スピーキングテスト
- 受講者別のアウトプット分析
- 進捗管理ダッシュボード
- 企業担当者向けの成果報告体制
また、今後はfreeeを活用し、法人向けの見積書、請求書、契約関連書類も作成していく予定です。
そのため、現時点で法人営業を始められないわけではありません。
ここからは、営業を進めながら、必要な部分を段階的に強化していく段階です。
今後、法人営業で段階的に進めること
法人営業については、一度にすべて完成させるのではなく、実際の商談や問い合わせを通じて改善していく予定です。
1.法人向けの説明をシンプルにする
まずは、RYO英会話ジムの法人向けの価値を、一言で伝えられるようにします。
たとえば、
社員の発言内容を見える化し、課題・改善策・学習進捗まで管理するビジネス英語研修
という形です。
一般的なオンライン英会話との違いは、レッスン回数の多さだけではありません。
発言内容を記録し、具体的に添削し、受講者ごとの課題を分析し、改善まで追いかける点にあります。
法人向けには、この違いをさらに明確に伝えていく予定です。
2.企業担当者向けの見本レポートを作る
ダッシュボードは情報量が多いため、そのまま見せるだけでは、担当者が判断しにくい可能性があります。
そこで今後は、企業の人事・研修担当者が短時間で確認できるように、1〜2ページ程度の要約レポートを作成する予定です。
受講者向けには詳しいダッシュボードを提供し、企業担当者向けには、
- 現在のレベル
- 改善した点
- 残っている課題
- 次月の重点項目
を簡潔にまとめます。
これにより、企業側も研修効果を社内で説明しやすくなります。
3.契約書を法人研修向けに整える
法人向けの契約書には、個人向けサービスとは異なる内容が必要です。
今後は、次のような項目を整理していきます。
- 契約期間
- 受講人数
- レッスン回数
- 支払条件
- 日程変更やキャンセル
- 未消化レッスンの扱い
- 講師変更
- 中途解約
- 秘密保持
- 個人情報の管理
- 受講データの共有範囲
- 成果を保証するものではないこと
- 損害賠償の上限
- 外部講師への再委託
特に重要なのは、受講者の学習データを企業側へどこまで共有するかです。
企業担当者は成果を知りたい一方で、受講者本人のプライバシーも守る必要があります。
その線引きを契約書や同意事項の中で明確にしていきます。
インボイスには今すぐ登録しない予定
法人取引を始めるうえで迷っているのが、インボイスへの対応です。
現在、僕はインボイス登録事業者ではありません。
インボイスに登録すると、原則として消費税の申告と納税が必要になります。
僕の事業は、個人のお客様からの売上が中心です。
一般消費者はインボイスを必要としないため、法人契約がまだ少ない段階で登録しても、税負担だけが増える可能性があります。
そのため現時点では、法人営業を始める前に先回りして登録する予定はありません。
まずは商談の中で、企業側へ次のように確認していく予定です。
現在、適格請求書発行事業者ではありませんが、御社とのお取引条件としてインボイス登録は必須でしょうか。
未登録でも契約できるのであれば、そのまま進めます。
一方で、継続的で規模の大きい法人契約があり、インボイス登録が必須条件となる場合は、契約金額と消費税負担を比較して判断します。
つまり、登録しなければ獲得できない価値のある案件が出た時点が、現実的な登録タイミングだと考えています。
合同会社にするタイミング
法人契約は個人事業主でもできます。
そのため、合同会社を作ってからでなければ法人営業を始められないわけではありません。
僕の場合は、次のようなタイミングで合同会社への移行を検討しています。
- 最初の法人契約が具体的に決まったとき
- 法人化が契約条件になったとき
- 法人向け売上の見通しが立ったとき
- 個人と事業のお金を明確に分けたくなったとき
- 講師や外注先との契約を法人名義にまとめる必要が出たとき
- 英語事業以外のサービスも会社として運営したくなったとき
法人化には設立費用だけでなく、法人税申告、法人住民税、社会保険、会計管理などの負担もあります。
そのため、契約がまだない段階で急ぐより、事業上の必要性が見えた段階で設立するほうが合理的です。
合同会社設立に向けて、今後決めること
会社名はすでに決めています。
本店所在地は、まず実家を利用する予定です。
資本金についても、100万円程度を予定しています。
残っているのは、主に次の項目です。
設立日
法人契約の開始や、個人事業からの切り替え時期に合わせて決めます。
新規の法人契約から合同会社名義にし、既存の個人向け契約は更新時に切り替える形が、管理しやすいと考えています。
決算月
法人は、自分で決算月を決められます。
個人の確定申告時期や事業の繁忙期と重ならない月を選ぶ予定です。
また、設立直後にすぐ決算が来ないように、設立月から10〜12か月程度先に設定することも考えています。
役員報酬
役員報酬をゼロにするか、少額にするか、一定額を設定するかを判断します。
役員報酬は、個人の生活費だけでなく、所得税、住民税、社会保険、法人の利益にも影響します。
一度決めると事業年度の途中で自由に変更しにくいため、設立前に慎重に試算する必要があります。
定款の事業目的
英語コーチングだけでなく、将来的に行う可能性がある事業も含める予定です。
たとえば、
- 英語教育
- 企業研修
- オンラインスクール運営
- 教材制作
- デジタルコンテンツ販売
- コーチング
- Webマーケティング
- メディア運営
- デジタルノマド支援
- AIを活用した教育サービス
などです。
後から追加すると変更登記が必要になるため、今後数年間で行う可能性がある事業は、あらかじめ検討しておきます。
手続きはできるだけオンラインで進める
合同会社を設立する際は、freee会社設立などを活用し、できる限りオンラインで進める予定です。
今後行う手続きには、次のようなものがあります。
- 電子定款の作成
- 合同会社の設立登記
- 登録免許税の納付
- 法人設立届
- 青色申告承認申請
- 地方自治体への法人設立届
- 社会保険関係の確認と届出
- 法人口座の開設
- freee法人会計の設定
- 請求書や契約書の法人名義への切り替え
法人設立後は、Webサイトや利用規約、プライバシーポリシーなどの運営者情報も、個人名義から法人名義へ切り替える必要があります。
また、講師との業務委託契約や決済サービス、銀行口座についても、順次法人名義に変更していきます。
個人事業から法人へ移すものを整理する
合同会社を作れば、現在の事業が自動的に法人へ移るわけではありません。
法人化する際には、個人事業で使用しているものを整理する必要があります。
たとえば、
- Webサイト
- ドメイン
- 教材
- パソコン
- スマートフォン
- 銀行口座
- 決済サービス
- 講師との契約
- 顧客との契約
- 未消化チケット
- 受講者データ
- ソフトウェア契約
- 商標やロゴ
などです。
何を法人へ移し、何を個人名義に残すのかを決めます。
特に、すでに契約している受講者や未消化レッスンの扱いは重要です。
設立日にすべて切り替えるのではなく、新規契約から法人名義にし、既存契約は更新時に移す方法も考えています。
今後の進め方
現時点では、次の順番で進める予定です。
第1段階:個人事業主のまま法人営業を始める
- 法人向けサービスを提案する
- 企業側の反応を確認する
- インボイスが必須か確認する
- 法人化が契約条件になるか確認する
- 見積書や契約書の運用を始める
第2段階:法人向けの仕組みを強化する
- 担当者向け成果レポートを作る
- ダッシュボードを法人向けに整える
- プランをわかりやすく整理する
- 契約書を法人研修向けに調整する
- 営業資料を改善する
第3段階:法人契約が具体化したら合同会社を設立する
- 設立日を決める
- 決算月を決める
- 役員報酬を決める
- 定款の事業目的を確定する
- 資本金を払い込む
- オンラインで設立登記する
- 税務や社会保険の届出を行う
第4段階:契約やサービスを法人名義へ切り替える
- 新規法人契約を会社名義にする
- 法人口座を利用する
- Webサイトの運営者情報を変更する
- 講師契約を法人名義に変更する
- freee法人会計へ切り替える
- 既存契約を更新時に順次移行する
まとめ
英語コーチングや企業研修は、個人事業主のままでも企業と契約できます。
そのため、法人契約を始めるためだけに、急いで合同会社を作る必要はありません。
僕の場合は、法人向けサービスの基本的な土台はすでにあります。
ここからは、実際に法人営業を始め、企業側の条件や反応を見ながら、必要な仕組みを段階的に強化していく予定です。
合同会社への移行についても、形だけ先に作るのではなく、法人契約や事業規模に合わせて進めます。
インボイスも同じです。
今すぐ登録するのではなく、登録しなければ獲得できない価値のある法人契約が出た段階で判断します。
法人化は、事業を大きく見せるためのものではありません。
個人で積み上げてきたサービスを、より安定して企業へ届けるための土台づくりです。
まずは今できる法人営業を始める。
その中で見えてきた課題に合わせて、契約、レポート、ダッシュボード、会計、法人化を一つずつ整えていく。
デジタルノマドとして柔軟に働きながらも、事業の土台は少しずつ強くしていく。
今後は、その過程もリアルに発信していきたいと思います。
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