こんにちは、デジタルノマドハブを運営しているリョウです。
「オンラインで仕事ができれば、場所に縛られずに働ける」
僕も、そう考えてオンライン事業を始めました。
しかし、実際に運営してみると、あることに気づきます。
仕事がオンラインになっても、すべてを自分一人で担当していたら、今度は自分の時間に事業が縛られるということです。
集客、無料相談、レッスン、教材作成、予約確認、お客様対応、講師との連携、売上管理。
事業が成長するほど、やることは増えていきます。
僕が運営するRYO英会話ジムも、最初から現在の仕組みが完成していたわけではありません。
最初の無料体験に申し込みが入ったとき、知り合いの英語講師に協力をお願いしました。それをきっかけに、一緒にサービスを運営するようになり、少しずつ講師へ任せられる仕事を増やしていきました。
声をかけたのは、以前同じ会社で働いていた人気講師たちです。その後は紹介から紹介へとつながり、一時期は約11名の講師が在籍していました。
2020年から海外ノマドとして働くようになった現在も、講師がレッスンを担当し、Microsoft Teamsで情報を共有しながらサービスを提供しています。仕事量を調整できる日は、AIも活用することで、1日3時間ほどあれば最低限の運営業務を終えられるようになりました。
この記事では、僕が自分で担当する仕事と講師へ任せる仕事をどう分け、品質を保ちながら海外でも運営できる形を作ったのかを紹介します。
- 1 結論:場所の自由は「オンライン化」より「役割と仕組み」で生まれる
- 2 最初の無料体験から、講師とのチーム運営が始まった
- 3 1.自分が担当する仕事を絞る
- 4 2.講師へ任せる仕事を明確にする
- 5 3.細かい管理より、最初から信頼できる講師を選ぶ
- 6 4.Microsoft Teamsで、事業の今を共有する
- 7 5.予約は専用システム、決済は別にして管理する
- 8 6.時差があっても回る仕組みを作る
- 9 7.一人事業でも、孤独になりすぎないチームを作る
- 10 一人事業からチーム運営へ移る5つのステップ
- 11 チーム運営で僕が学んだ3つのこと
- 12 AIで効率化しても、人にしかできない仕事は残る
- 13 働く時間を、自分で増減できるようになった
- 14 今日からできる最初の一歩
- 15 よくある質問
- 16 まとめ:手放すことは、サービスへの責任を手放すことではない
- 17 一人で抱えている仕事を、回る仕組みに変えませんか?
結論:場所の自由は「オンライン化」より「役割と仕組み」で生まれる
オンライン事業を作るだけでは、場所に縛られない働き方は完成しません。
自分が休むと、サービスも止まる。
自分がレッスンできなければ、売上も止まる。
すべての質問や判断が自分に集まり、いつもスマートフォンを確認している。
これでは、働く場所を変えられても、時間の自由は生まれません。
僕が大切だと感じているのは、次の4つです。
- 自分にしかできない仕事を決める
- 最初から信頼できる人へ任せる
- 任せられる仕事を、迷わず進められる形にする
- 離れていても必要な情報が届く連携を作る
人に任せることは、仕事を丸投げすることではありません。
お客様へ届けたい価値を明確にし、それぞれの得意分野を信頼して任せられる状態を作ることです。
最初の無料体験から、講師とのチーム運営が始まった
オンライン英会話サービスを公開した当初、3〜4か月ほど申し込みがありませんでした。
それでもブログを書き、CTA、ランディングページ、商品説明を改善していると、初めて「無料体験を受けたいです」というメールが届きました。
そのときは、本当にうれしくて涙が出ました。
一方で、申し込みが入った瞬間から、サービスを実際に提供する必要があります。
当時、以前の職場で一緒に働いていた英語講師に協力をお願いしました。その講師は、もともと受講生から人気があり、教える力も人柄もわかっていた人です。
そのため、初めて仕事を任せるときも、レッスン品質やお客様の反応に大きな不安はありませんでした。実際、お客様からの反応も予想どおり良いものでした。
その後も、同じ職場で働いていた人気講師を中心に声をかけ、信頼できる講師から別の講師を紹介してもらいました。一時期は、約11名まで講師が増えたこともあります。
ここで初めて、僕一人の商品ではなく、講師と一緒にお客様へ価値を届けるサービスが始まったのです。
採用そのものは、以前から知っている人や紹介が中心だったため、比較的スムーズでした。
ただし、人に任せれば、すぐに自由になれるわけではありません。
どんなレッスンを提供するのか。
どこまで添削するのか。
お客様の課題を、どう共有するのか。
問題が起きたとき、誰が判断するのか。
こうした基準が曖昧なままでは、担当者によってサービスの品質が変わってしまいます。
そこで、仕事を分けるだけでなく、情報、教材、品質基準、連携方法までセットで整えることが必要になりました。
1.自分が担当する仕事を絞る
人へ任せる前に、まず決めたいのが「自分は何を担当するのか」です。
何でも自分でできる状態は、一見すると強みに見えます。
しかし、事業が成長すると、自分がすべての仕事のボトルネックになります。
事業を始めたころは、僕自身もレッスンを担当していました。
以前、大手オンライン英会話のhanasoで講師をした経験はありましたが、当時担当していたのは初級者が中心でした。
一方、自分のスクールへ来てくれたのは、すでにある程度英語を話せる受講生が多く、教える側にも、より高い英語力と指導力が求められました。
僕自身、英語を話すことはできても、最初からそのレベルの受講生を教える十分な力があったわけではありません。自分で教えながら、指導方法について学ぶことも多くありました。
しかし、レッスンまで自分で担当すると、マーケティングやサービス改善に使える時間が減ってしまいます。
そこで現在は、教える仕事を講師へ任せ、僕は主に次の仕事を担当しています。
- 事業とサービスの方向性を決める
- お客様の悩みを聞き、必要な商品を設計する
- 教材やレッスン方法の基準を作る
- 無料相談や学習コンサルを行う
- テスト結果を確認し、受講生を評価する
- お客様から届くメールへ返信する
- 講師の給与を計算する
- 短期プランの日程や運営を調整する
- 講師から届いた情報をもとに、サービスの改善方針を決める
- Webサイトやコンテンツを作り、集客の導線を整える
- 売上、申込数、継続状況などを確認する
これらは、事業全体の判断や、RYO英会話ジムとしての価値に関わる仕事です。
できるだけ、マーケティング、サービス改善、メール対応、コンサル、テスト評価へ時間を使える状態を目指しています。
反対に、手順と品質基準を共有すれば、ほかの人が力を発揮できる仕事もあります。
すべてを手放す必要はありません。
「自分がやりたい仕事」ではなく、「自分が担当することで最も価値が高まる仕事」を残す。
この考え方が、役割分担の出発点になります。
2.講師へ任せる仕事を明確にする
RYO英会話ジムでは、講師が単に英語で会話するだけではありません。
レッスンのなかで、受講生が実際に話した内容を見える化し、その場で添削します。
さらに、受講生の課題や改善点を記録し、次の学習や復習につなげます。
現在、講師へ任せているのは、主に次のような仕事です。
- 決められたカリキュラムに沿ったレッスン
- 受講生の発言内容の見える化
- 文法、語彙、表現の添削
- より自然で実践的な表現の提案
- レッスン後の記録やフィードバック
- 受講生の変化や気になる点の共有
- テスト音源を聞き、発言内容を文字として見える化する作業
- 必要に応じた、受講生との英語チャットによる日程調整
日程調整のチャットも、ただ予約を決めるだけではありません。短期集中プランでは、講師と英語でやり取りすること自体をアウトプット強化の機会として活用できます。
ここで大切なのは、作業だけを渡さないことです。
「なぜ発言を見える化するのか」
「なぜその場で直すのか」
「なぜ復習できる形で残すのか」
サービスの目的まで共有すると、講師は手順を守るだけでなく、状況に応じてより良い判断ができるようになります。
人に任せるときは、やることだけでなく、その仕事が必要な理由まで伝える。
これによって、サービスの考え方をチームで共有しやすくなります。
3.細かい管理より、最初から信頼できる講師を選ぶ
オンラインサービスで人に仕事を任せるとき、多くの人が心配するのが品質です。
「自分が担当しなくても、同じ価値を届けられるだろうか」
「講師によって、レッスン内容に差が出ないだろうか」
僕の場合、この不安を減らすうえで最も大きかったのは、細かなマニュアルではなく、最初からトップレベルの講師へ声をかけたことでした。
以前の職場で一緒に働き、人気や実力、人柄までわかっている講師が中心だったため、指導力を一から育てる必要はありませんでした。
その後の採用も、信頼している講師からの紹介を中心にしました。
教える技術が一定以上あれば、あとは受講生との人柄や相性による部分もあります。そのため、講師全員をまったく同じ教え方へ揃えるための施策は、ほとんど行っていません。
一方で、サービスとして最低限守ってほしい部分はルール化しています。
RYO英会話ジムでは、受講生の目的やレベルに合わせて教材を用意し、レッスンのなかで何を練習するのかを明確にしています。
また、受講生の発言と添削内容を残すことで、レッスン中に何が起きたのかをあとから確認できます。
講師の頭のなかだけに情報を置かず、共有できる形で残しておけば、次のレッスンや学習相談にも活用できます。
たとえば、次のような内容です。
- レッスンへ遅れない
- 決められたレッスンフローを守る
- 受講生の発言を見える化し、添削を残す
- 必要な記録と報告を行う
- 問題が起きた場合は運営へ共有する
教材、レッスンフロー、記録方法など、サービスの軸となる部分は共通化します。それ以外の教え方や関係作りについては、講師の専門性を信頼して任せています。
細かいマニュアルですべてを固定すると、講師の良さが失われることもあります。
そのため、すべての言葉や動きを統一するのではなく、絶対に守る部分と、講師へ任せる部分を分けることが重要です。
たとえば、「発言を見える化して改善点を残す」という価値は共通にする。一方で、質問の仕方や受講生との会話には、それぞれの講師の個性を生かす。
このように、品質の土台だけを共通化すると、サービスらしさと講師らしさを両立できます。
質の低い人を細かく管理して一定水準まで引き上げるより、最初から信頼できる人を選び、必要なルールだけ共有する。
小さなオンライン事業では、この方法が運営側にも講師側にも合っていました。
4.Microsoft Teamsで、事業の今を共有する
海外で事業を運営する場合、全員が同じ場所や時間に集まることは難しくなります。
僕は、講師との連絡にMicrosoft Teamsを使っています。
お知らせやサービスのアップデートを共有するチャットグループを作り、必要に応じて頻繁に情報を送っています。
共有するのは、業務連絡だけではありません。
- 新しい受講生の入会
- 以前の受講生の再入会
- 受講生から届いたフィードバック
- サービスや教材の変更
- 事業全体の近況
こうした情報を共有すると、離れて働いていても、自分たちの仕事が事業やお客様へどうつながっているのかが見えやすくなります。
特に、お客様から届いた良い反応は、できるだけ講師にも伝えるようにしています。
ただし、チャットを使えば、すべてがうまく伝わるわけではありません。
以前に伝えたことが十分に共有されていなかったり、期限が遅れたり、プロジェクトが思うように進まなかったりすることもありました。
チャット中心の連携では、文章だけで意図を伝える必要があります。しかも、講師とのやり取りは英語です。
だからこそ、連絡するときは、短くても判断できる形を意識します。
ただし、メッセージを送るだけでは、連携できているとは言えません。
「あの生徒さんの件、どうなりましたか?」
「少し気になることがあります」
これだけでは、状況を確認するための往復が増えてしまいます。
共有するときに整理したいのは、次の4点です。
- 何が起きたのか
- お客様やレッスンへどんな影響があるのか
- すでに何を対応したのか
- 誰に、何を判断してほしいのか
たとえば、次のように共有します。
本日のレッスンで、受講生が教材の難易度に負担を感じていました。予定していた後半の課題を一部減らし、復習を中心に進めています。次回から教材レベルを一段階調整してよいか、確認をお願いします。
この形なら、離れた場所にいても状況を理解し、短時間で判断できます。
また、緊急度を分けることも大切です。
- すぐに確認が必要なこと
- 当日中に確認すればよいこと
- 定期的な振り返りで扱うこと
すべてを緊急扱いにすると、海外にいても常にチャットへ反応しなければならなくなります。
連絡を増やすのではなく、少ないやり取りで正しく判断できる形にする。
これが、時間や場所が違っても回る連携につながります。
それでも、人は自分の思いどおりには動きません。文化も価値観も違えば、仕事の進め方や時間への感覚が違うこともあります。
そこで必要になるのは、強く管理することよりも、忍耐とコミュニケーションです。
僕は、次の4つを意識しています。
- 自分の考えを適切に伝える自己主張
- 背景と理由を整理するロジカルな説明
- 相手の考えを理解する傾聴
- 長く一緒に働くための関係構築
オンラインでは、強い言い方や一方的な管理が、対面以上に冷たく伝わることがあります。押しつけやハラスメントをなくし、相手を尊重して話す姿勢が欠かせません。
5.予約は専用システム、決済は別にして管理する
オンライン事業では、表からは見えにくい管理業務が多くあります。
- 誰がどの商品を利用しているか
- 支払いは完了しているか
- レッスンの残数はいくつか
- 有効期限はいつまでか
- 次回の予約は入っているか
- 更新や休会の予定はあるか
僕は、オンラインレッスン向けの予約システム「OLB」を導入しています。
予約だけでなく、受講生が持っているチケット、有効期限、レッスン履歴などを管理できるため、オンライン英会話の運営でかなり重宝しました。
必要な機能を追加するアドオンなども購入し、これまでに合計20万円以上は使っていると思います。
決して安い金額ではありません。
しかし、予約やチケットを手作業だけで管理し続けると、人数が増えるほど確認作業とミスも増えます。長く運営することを考えると、専用システムへ投資する価値はありました。
決済は、PayPalの支払いリンクをWebサイトへ自然に組み込み、銀行振込にも対応しています。
すべてを一つのツールへ無理にまとめるのではなく、それぞれの役割を分けています。
- 予約・チケット・有効期限:OLB
- オンライン決済:PayPal
- その他の支払い:銀行振込
これらを記憶や個別メッセージだけで管理すると、人数が増えたときにミスが起きやすくなります。
また、自分しか状況を把握していない状態では、海外へ移動しても、管理業務から離れられません。
大切なのは、必要な情報を一か所にまとめ、現在の状態をすぐに確認できるようにすることです。
講師にはレッスンに必要な情報を共有し、支払いや契約など運営側だけが扱う情報とは分けて管理します。
すべての情報を全員へ公開する必要はありません。
仕事に必要な人が、必要な範囲の情報へ迷わずアクセスできることが重要です。
数字についても、売上だけを見るのではなく、次の流れを確認します。
問い合わせ → 無料体験 → 入会 → 継続・更新
どこかが減っていれば、集客、商品説明、体験、継続サポートのどこを改善するべきか考えやすくなります。
6.時差があっても回る仕組みを作る
海外ノマドとして働くと、日本と時差がある場所に滞在することもあります。
僕も、時差を勘違いして時間を間違えたことがあります。
ただ、時差そのものは、慣れてくれば大きな問題ではなくなります。僕はPCのカレンダーに日本時間を常に表示し、現地時間とすぐ比較できるようにしています。
時差のある運営で重要なのは、全員が同時に働くことではありません。
相手がオンラインになるまで仕事が止まらない状態を作ることです。
そのためには、次のような準備が役立ちます。
- 期限と時間帯を明記する
- 依頼の背景と完成イメージを最初に共有する
- よくある判断は基準として残す
- 引き継ぎに必要な情報を記録する
- 緊急時だけ連絡する方法を決める
- 予約や日程変更をオンラインで確認できるようにする
たとえば、「明日までにお願いします」では、相手の明日がいつなのか曖昧になります。
日付、時刻、タイムゾーンまで書けば、認識のずれを減らせます。
また、毎回僕の判断を待たなければ進められない仕事が多いと、時差がそのまま待ち時間になります。
よく起きるケースについて、「この場合はこう対応する」という基準を共有しておけば、講師が自分で進められる範囲が広がります。
一方で、海外ならどこでも同じように働けるわけではありません。
僕自身がオンラインコンサルを行う日は、安定したインターネット環境と、周囲を気にせず話せる場所が必要です。
そのため、ノマド滞在では、コワーキングスペースが併設されたホステルか、仕事のできるAirbnbのアパートを選ぶことが多くなります。
完全に制限がなくなるわけではありませんが、必要な仕事環境を先に決めておけば、滞在先を選びやすくなります。
場所に縛られない運営とは、いつでもどこでも連絡が取れる状態ではありません。
すぐに連絡が取れなくても、サービスが止まらない状態です。
7.一人事業でも、孤独になりすぎないチームを作る
一人で始めたオンライン事業では、最終的な責任や判断が自分に集まりやすくなります。
場所の自由を手に入れても、相談できる人がいなければ、孤独を感じることがあります。
講師とのチーム作りには、業務を分担できること以外の価値もあります。
受講生の成長を一緒に喜べる。
自分だけでは気づかなかった課題を教えてもらえる。
現場の声をもとに、教材やサービスを改善できる。
こうした関係ができると、講師は単なる作業の依頼先ではなく、サービスを一緒に育てる存在になります。
僕が講師との関係で特に大切にしているのは、誠実さと信頼です。
たとえば、給与の入金を遅らせないことは、最低限守るべき約束です。
サービスの方針について、僕から意見を伝えることはあります。一方、教えることに関する講師からの提案や相談は、できるだけ受け入れるようにしています。
運営する僕と、現場で教える講師では役割が違います。僕がすべてを決めるのではなく、それぞれの専門性を認めて任せるほうが、講師も力を発揮しやすくなります。
実際に大切にしているのは、次のようなことです。
- 良かった対応を具体的に伝える
- 改善点だけでなく、その理由も共有する
- 講師から意見や提案を出せるようにする
- お客様から届いた喜びの声を共有する
- 相手の時間や専門性を尊重する
- 給与の入金を遅らせない
- 教えることに関する講師の提案を尊重する
信頼は、「自由にやってください」と任せるだけでは生まれません。
期待することを明確にしたうえで、任せた部分を尊重する。その積み重ねによって育っていきます。
もちろん、すべてが思いどおりに進むわけではありません。
期限が遅れたり、伝えた内容が十分に共有されていなかったりすることもあります。それでも、違いがあることを前提に、必要なことを伝え直し、関係を壊さず前へ進めます。
チーム運営では、完璧に管理する力より、違いを受け止めながら改善を続ける力が必要です。
良いチームは、自分の仕事を減らすためだけに作るものではありません。お客様へ届けられる価値を、一人では届かないところまで広げるために作るものです。
一人事業からチーム運営へ移る5つのステップ
いきなり多くの人を採用したり、すべての業務を任せたりする必要はありません。
僕のような小さなオンライン事業では、次の順番で進めると整理しやすくなります。
ステップ1:一週間の仕事をすべて書き出す
集客、面談、サービス提供、教材作成、連絡、予約、請求、数字の確認など、自分が行っている仕事を見える化します。
ステップ2:仕事を3つに分ける
- 自分にしかできない仕事
- 基準を作れば任せられる仕事
- やめる、減らす、自動化できる仕事
この分類だけでも、自分が抱えすぎている仕事が見えてきます。
ステップ3:一つの仕事から小さく任せる
最初から重要な仕事をすべて渡す必要はありません。
範囲が明確で、結果を確認しやすい仕事から始めます。
可能であれば、過去に一緒に働いた人や、信頼できる人から紹介された人など、実力と人柄を確認しやすい相手から始めます。
僕の場合は、以前の職場の人気講師と、その講師たちからの紹介が採用の中心でした。
ステップ4:品質の基準と見本を渡す
「丁寧にお願いします」では、人によって解釈が変わります。
手順、完成例、確認項目、報告方法を共有します。
ステップ5:確認し、仕組みを改善する
最初から完璧に任せられることは、ほとんどありません。
実際に運用し、わかりにくかった部分を直し、少しずつ任せられる範囲を広げていきます。
人を探す前に、任せられる仕事の形を作る。
この準備が、採用後の混乱を減らします。
チーム運営で僕が学んだ3つのこと
1.一度チャットで伝えただけでは、伝わったとは限らない
Microsoft Teamsで連絡していても、以前に伝えた内容が十分に理解されていなかったり、時間がたって忘れられたりすることがあります。
重要な変更は、ただ投稿するだけで終わらせず、必要に応じて再度伝え、実際の運用で反映されているか確認します。
2.予定どおりに進まないことを前提にする
期限が遅れたり、プロジェクトが思うように進まなかったりすることもありました。
自分の思うとおりに進まないのが基本だと考えておくと、必要以上に感情的にならず、次の対応を考えやすくなります。
文化や価値観、働き方の違いがあるからこそ、すぐに結論を出さず、忍耐強く調整する姿勢が必要です。
3.オンラインだからこそ、強い管理をしすぎない
オンラインでは、表情や声の温度が伝わりにくく、強い指示や一方的な管理が、対面以上の圧力になることがあります。
押しつけやハラスメントにつながる関わりはなくし、必要な意見は伝えながら、相手の話も聞くことが大切です。
自己主張、ロジカルな説明、傾聴、関係構築。この4つは、受講生が英語で学ぶ力であると同時に、僕自身が海外チームを運営するうえでも必要な力でした。
AIで効率化しても、人にしかできない仕事は残る
現在は、AIを使うことで、教材のたたき台、文章の整理、レポート作成、情報の要約などを効率化できます。
RYO英会話ジムでも、講師と日本人による確認にAIを組み合わせ、評価や教材作成を支援する形を取り入れています。
これによって、受講生ごとの教材カスタマイズや記録整理にかかる負担を減らしながら、より細かなサポートを提供しやすくなります。
ただし、AIへ任せれば、チームが不要になるわけではありません。
受講生の表情や言葉から不安を感じ取ること。
その人が今、本当に必要としている練習を考えること。
頑張っている部分を認め、前へ進めるように声をかけること。
事業として何を大切にするのかを決めること。
こうした仕事には、人の判断と関係性が必要です。
AIは人を減らすためだけの道具ではなく、人が本来向き合うべき仕事へ時間を使うための道具だと考えています。
働く時間を、自分で増減できるようになった
講師へレッスンを任せ、予約やチケット管理を仕組み化し、さらにAIを取り入れたことで、僕の働き方は大きく変わりました。
仕事が落ち着いている日は、僕がほとんど動かなくてもレッスンは進みます。
現在は、3時間ほどあれば、その日の最低限の運営業務を終えられる日もあります。
もっとサービスを改善したいときや、記事を増やしたいときは、働く時間を増やす。
ゆっくり過ごしたい日や、海外を移動する日は、最低限の確認だけにする。
このように、自分の状況に合わせて仕事量を調整できるようになりました。
もちろん、仕事がたまっているときや、コンサル、教材作成、トラブル対応が重なるときは、自由に減らせるわけではありません。
また、オンラインコンサルが入っていれば、安定した通信環境と個室に近い場所が必要です。
それでも、すべてのレッスンを自分で担当していたころと比べれば、時間の使い方は大きく変わりました。
仕組み化の価値は、まったく働かなくてよくなることではありません。自分が力を入れる場所と、働く時間を選べるようになることです。
今日からできる最初の一歩
まず、一週間で自分が行った仕事を書き出してみてください。
そして、次の3つに分けます。
- 自分が判断するべき仕事
- 手順と基準があれば、人に任せられる仕事
- やめる、減らす、AIやツールで効率化できる仕事
次に、2番のなかから、最も小さくて確認しやすい仕事を一つ選びます。
その仕事について、次の4点を一枚にまとめます。
- 目的
- 手順
- 完成の基準
- 困ったときの確認方法
これが、最初の小さな業務マニュアルになります。
人を雇う予定がまだなくても、この整理は役立ちます。
自分の仕事を客観的に見られるようになり、無駄な作業や、毎回同じ判断を繰り返している部分に気づけるからです。
よくある質問
売上がいくらになったら、人へ仕事を任せるべきですか?
売上額だけでは決まりません。まず、任せる仕事によって生まれる時間と、外注費・人件費を比べます。その時間を集客、商品改善、お客様対応など、より価値の高い仕事へ使えるなら、小さく試す意味があります。固定費を急に増やさず、一つの業務から始める方法が安全です。
自分と同じ品質で仕事をしてもらうには、どうすればよいですか?
自分とまったく同じ方法を求めるのではなく、お客様へ必ず届けたい価値を決めます。そのうえで、手順、完成例、確認項目、報告方法を共有します。最初は実際の仕事を確認しながら、基準を一緒に調整していくことが大切です。
講師や外注先へ、どこまで情報を共有すればよいですか?
担当する仕事に必要な情報だけを共有します。レッスン担当者には学習目的、課題、教材、必要な対応を伝えます。一方で、支払いや契約など不要な個人情報まで共有する必要はありません。情報を一か所にまとめ、アクセスできる範囲を役割ごとに分けます。
海外にいると、お客様対応が遅れませんか?
時差を前提に、対応時間、緊急連絡の基準、よくある質問への回答、担当者の役割を決めておけば、遅れを減らせます。すべてをリアルタイムで対応するのではなく、すぐに返事がなくても進められる状態を作ることが重要です。
一人で続けるのと、チームを作るのはどちらがよいですか?
商品の性質と目指す働き方によって異なります。自分自身がサービスの中心であり、対応できる人数を増やす必要がないなら、一人でも運営できます。一方、提供できる人数を増やしたい、自分が不在でもサービスを続けたい、事業へ使う時間を選べるようにしたい場合は、チーム化が役立ちます。
まとめ:手放すことは、サービスへの責任を手放すことではない
僕は、オンライン事業を始めれば、それだけで場所に縛られない働き方ができると思っていました。
しかし、すべての仕事を自分で担当している限り、事業は自分の時間と体調に依存します。
海外でも運営できる形を作るために必要だったのは、単に仕事を外注することではありませんでした。
- 自分が担当する仕事を絞る
- 講師へ任せる仕事を明確にする
- 信頼できる人を採用し、最低限の品質基準を共有する
- Microsoft Teamsで事業の状況と変更点を共有する
- 売上と予約情報を一か所で確認する
- 時差があっても止まらない進め方を作る
- 講師と一緒にサービスを育てる
一時期は約11名の講師が在籍し、現在では、仕事の状況によって働く時間を増やしたり減らしたりできるようになりました。
僕が海外にいてもサービスを提供できるのは、すべてを自分で頑張っているからではありません。
講師が力を発揮できる役割を作り、教材、情報、品質基準を共有しているからです。
手放すことは、サービスへの責任を手放すことではありません。より良い価値を継続して届けるために、責任の持ち方を変えることです。
一人で抱えている仕事を、いきなり全部手放す必要はありません。
まずは一つ、ほかの人へ任せられる形に整理するところから始めてみてください。
一人で抱えている仕事を、回る仕組みに変えませんか?
「オンライン事業を始めたけれど、自分が休むと仕事が止まる」
「人へ任せたいけれど、品質が下がるのが怖い」
「場所に縛られず働きたいのに、運営業務から離れられない」
そんな方へ、30分の無料相談をご用意しています。
現在の仕事を一緒に整理し、自分が続ける仕事、人に任せる仕事、仕組み化・効率化できる仕事を明確にしていきます。
まだチームを作っていなくても大丈夫です。まずは、自分一人に集中している仕事を見える化することから始めましょう。
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