マニラのITプロジェクトマネージャーは月給いくら?日本人の友人2人をきっかけに、僕も転職市場を調べてみた
こんにちは、RYOです。
2020年から海外ノマド生活を続けながら、オンライン英語コーチング事業を運営しています。
最近、フィリピン・マニラで働く日本人の友人たちの仕事について考える機会がありました。
実は、僕の友人にはIT関連のプロジェクトマネージャー(PM)として働いている人が2人います。
面白いのが、同じITプロジェクトマネージャーでも、仕事内容が少し違うことです。
1人は技術寄り。もう1人は日本企業とフィリピンの開発チームをつなぐビジネス寄りの仕事です。
そこで、ふと疑問が浮かびました。
「マニラのITプロジェクトマネージャーって、実際どれくらい稼げるんだろう?」
さらに調べていくうちに、もう一つ気になることが出てきました。
「僕のように、海外勤務やオンライン事業の経験はあるけれど、ITエンジニアではない日本人にもチャンスはあるのか?」
今回は、実際の求人や給与データを調べながら感じたことを、リアルな視点でまとめてみます。
マニラで働く日本人の友人2人。ITプロジェクトマネージャーにも種類がある
最初に知っておきたいのは、ITプロジェクトマネージャーといっても、求められる役割は会社によって違うということです。
僕の友人2人の仕事は、大きく分けると次のようなタイプになります。
① 技術寄りのITプロジェクトマネージャー
こちらは、システムやソフトウェア開発の知識を活かしながら、プロジェクト全体を管理する仕事です。
例えば、開発スケジュールの調整、エンジニアとの技術的な課題解決、品質管理、予算管理などを担当します。
単にチームをまとめるだけでなく、開発の流れを理解し、技術的な問題が起きたときに適切な判断ができることが重要です。
そのため、エンジニア経験やIT業界でのプロジェクト管理経験が求められる求人も少なくありません。
② 日本企業と海外チームをつなぐビジネス寄りのPM
もう1人の友人はこちらのタイプです。
日本企業とフィリピンの開発チームの間に入り、プロジェクトを円滑に進める役割です。
例えば、日本側からの要望を確認し、現地チームに伝え、進捗状況を報告する。
こうした仕事では、ITの知識に加えて、日本語・英語でのコミュニケーション力や、文化の違いを理解する力が必要になります。
日本とフィリピンでは、仕事の進め方やコミュニケーションの取り方が異なる場面もあります。
その間に入って調整できる人材には、一定の価値があるはずです。
ただし、これはビジネス寄りだからITの知識が不要という意味ではありません。
特に給与の高いPM職では、要件定義や開発工程の理解も求められます。
マニラのITプロジェクトマネージャーの給与相場はいくら?
では、実際の給与はどうなのでしょうか。
2026年10月時点の求人情報を調べてみると、想像以上に幅があることがわかりました。
求人データから見る月給相場
フィリピンの求人サイトJobStreetによると、ITプロジェクトマネージャーの求人で提示されている平均月給は以下のとおりです。
| エリア | 平均月給 |
|---|---|
| Makati | 約95,000ペソ |
| Taguig(BGCを含む) | 約95,000ペソ |
| Manila City | 約86,250ペソ |
出典:JobStreet IT Project Manager Salary
なお、これは給与を公開している求人広告をもとにしたデータです。実際に働いている人全員の平均給与ではありません。
一方、転職エージェントMichael Pageには、MakatiのITプロジェクトマネージャーで月給120,000〜150,000ペソの求人が掲載されていました。
さらに、専門性の高い管理職やProgram Managerになると、月給200,000ペソを超える募集例もあります。
参考:Michael Page IT Project Manager求人
つまり、マニラのIT PMは、月給10万ペソ前後の求人もあれば、経験や責任範囲によって20万ペソ以上を狙える仕事でもあるということです。
日本語ができるIT PMには高給与の求人もある
特に興味深かったのが、日本語対応のIT PM求人です。
J-K Network Servicesでは、Quezon CityまたはCebu City勤務の「Japanese IT Project Manager」が募集されていました。
提示されている給与は、月給150,000〜200,000ペソ以上(交渉可能)。
日本人も応募対象に含まれています。
ただし、重要な条件があります。
それは、ITプロジェクト管理と、システム開発の全工程に関する実務経験です。
参考:Japanese IT Project Manager求人
ここからわかるのは、日本語が話せるだけで高給与になるわけではないということです。
日本語と英語に加えて、ITの専門知識まで持っている人材だからこそ、給与が高く設定されているのでしょう。
技術寄りPMとビジネス寄りPM。どちらの給与が高い?
これは、友人2人の仕事を考えたときに気になったことです。
一般的には、技術寄りのPMの方が高給与になりやすいと考えられます。
なぜなら、開発知識や技術的な判断力など、専門性が必要だからです。
ただし、ビジネス寄りのPMも仕事内容によって評価が変わります。
実際、Makatiの日本語対応Bridge System Engineerには、月給80,000〜100,000ペソの求人例がありました。
この仕事では、日本側とフィリピン側の調整、仕様の説明、翻訳、スケジュール調整などを担当します。
参考:Japanese Bridge System Engineer求人
一方、日本企業との交渉だけでなく、プロジェクト全体の納期・予算・品質に責任を持つPMなら、さらに高い給与を狙える可能性があります。
重要なのは、技術寄りかビジネス寄りかという肩書き以上に、どこまでの責任を任されているかです。
ちなみに、僕の友人2人の実際の給与は確認していません。
そのため、どちらの友人の給与が高いかまでは判断できませんが、仕事の中身によって待遇が大きく変わることは確かだと感じました。
では、僕の経歴でマニラのIT業界に転職できるのか?
ここからは、少し自分自身のキャリアについて考えてみます。
僕はこれまで、約7年間の海外勤務を経験し、その後2019年にオンライン英語コーチング事業「RYO英会話ジム」を立ち上げました。
これまでの主な経験は、次のようなものです。
- 日本企業での翻訳・通訳業務
- 英語教材や学習メソッドの開発
- 大手日系企業向けのビジネス英語研修
- オンライン教育サービスの立ち上げ・運営
- Webサイト構築、SEO、マーケティング
- 顧客対応、サービス改善、事業運営
振り返ってみると、英語教育以外にも、サービス開発や事業運営に関する経験は積んできました。
ただし、僕には本格的なソフトウェア開発や、エンジニアチームを率いた実績がありません。
そのため、技術寄りのIT PMにいきなり転職するのは、現実的にはハードルが高いと思っています。
ITの専門知識や開発プロジェクトの経験を求められると、どうしても不利になるでしょう。
一方、日本企業と海外企業をつなぐ仕事なら、これまでの経験を活かせる部分があります。
でも、さらに調べていくと、もう少し自分に合いそうな職種を見つけました。
それが、SaaS・EdTech企業の事業開発やカスタマーサクセスです。
マニラには日本人が活躍できそうなSaaS・EdTech企業もある
SaaSとは、インターネットを通じて利用するソフトウェアサービスのこと。
EdTechは、教育とテクノロジーを組み合わせた分野です。
僕自身、オンライン教育事業を長く運営しているので、特にEdTechには親近感があります。
実際に求人を調べてみると、マニラ勤務やフィリピンからのリモート勤務が可能な仕事も見つかりました。
① GLOBIS Manila:日本企業の海外展開に関われる仕事
まず気になったのが、日本のビジネススクール「GLOBIS」のフィリピン法人です。
2026年8月に公開された求人では、Business Development Representative(Student Recruitment)が募集されていました。
仕事内容は、MBAプログラムの受講生募集、カウンセリング、教育サービスの提案、パートナーシップ開拓など。
勤務地はBGCで、週3日出社・週2日リモートのハイブリッド勤務です。
応募条件には、営業や顧客対応などで5年以上の経験、高い英語力などが挙げられています。
これは、僕がこれまでやってきた仕事とかなり近いと感じました。
ただし、この求人は日本市場向けではなく、主にフィリピンでの事業拡大に関わる仕事です。
また、日本人限定の求人でもありません。
日本企業だからといって、日本人であることが必ずしも採用上の優位性になるとは限らない点は注意が必要です。
② Instructure:教育系SaaSのカスタマーサクセス
次に気になったのが、学習管理システム「Canvas」を提供するInstructureです。
今回見つけたのは、Customer Success Manager, Asiaというポジション。
マニラからリモート勤務できる求人で、アジアの教育機関に対してサービス活用の支援や顧客関係の維持を担当します。
特に興味深いのは、日本語が歓迎スキルとして挙げられていることです。
カスタマーサクセスとは、サービスを販売して終わりではなく、利用者が成果を出せるよう継続的に支援する仕事です。
これは、僕が英語コーチング事業で実践してきた、生徒さんへのカウンセリングや学習サポートとも重なります。
ただし、SaaS領域での顧客管理経験や、CRMなどのツール活用経験も求められます。
完全に同じ仕事内容ではありませんが、キャリアを広げる選択肢として面白いと感じました。
③ Asian Institute of Management:企業研修の開発・事業開発
MakatiにあるAsian Institute of Management(AIM)も興味深い企業です。
今回調べたところ、企業向けの研修プログラムを開発する「Program Development Manager」という職種がありました。
仕事内容は、企業の研修ニーズを分析し、カリキュラムを設計・改善していくこと。
望ましい経験として、研修プログラムの開発や教材設計などで5〜8年程度の経験が挙げられています。
この仕事は、僕の過去の経歴との相性がかなりよいと思います。
以前、大手企業向けにビジネス英語研修を提供し、教材や学習メソッドを開発していた経験があるからです。
AIMには事業開発系のマネージャー職もあり、教育サービスとビジネスの両方に関われる可能性があります。
ただし、こちらも日本市場専任の仕事ではなく、給与は非公開です。
参考:AIM Program Development Manager
④ Ashby:フィリピンから高給与を狙える海外SaaS企業
給与面で特に印象的だったのは、米国の採用管理SaaS企業「Ashby」です。
今回見つけたのは、Founding Customer Success Manager – APACというポジション。
フィリピンが採用対象地域に含まれており、リモート勤務が可能です。
公開されている年収レンジは、1,805,000〜2,562,000ペソ。
12か月で割ると、月額約150,000〜213,500ペソに相当します。
ただし、誰でもこの給与を得られるわけではありません。
B2B SaaSのカスタマーサクセス経験5年以上が望ましく、大企業の顧客に対応できる専門性も求められます。
僕自身にとっても、現時点では挑戦的なポジションです。
それでも、フィリピンを拠点に、海外企業から月20万ペソ以上に相当する報酬を得られる仕事が実際に存在するという点は、大きな発見でした。
参考:Ashby公式求人
⑤ JoVE:日本市場を担当するEdTech求人も存在する
さらに、日本の大学や研究機関向けに教育サービスを提案する「JoVE」の求人も見つかりました。
職種は、Sales Account Executive – EdTech, Japanese Speaking。
日本語と英語を使い、日本の大学などに教育・研究向け動画サービスを提案する仕事です。
まさに、海外のEdTech企業が日本市場を開拓するために、日本語と英語を使える人材を求めている例です。
ただし、今回確認した求人はすでに応募受付が終了しています。
参考:JoVEの求人掲載例
今後、似たようなポジションが出てきたら、ぜひ注目したいところです。
※ここで紹介した求人は2026年10月30日時点の調査に基づいています。募集の継続や、日本国籍での応募可否、就労ビザの支援などは各企業への確認が必要です。
給与20万ペソ以上を狙うなら、どんな職種が現実的?
ここまで調べてみて、僕の考えは少し変わりました。
最初は、マニラのITプロジェクトマネージャーという仕事に興味を持っていました。
でも、自分のキャリアを考えると、IT PMに限定する必要はないのかもしれません。
むしろ、以下のようなポジションの方が、これまでの経験を活かせそうです。
| 職種 | 主な仕事内容 |
|---|---|
| Japan Market Lead | 海外企業の日本市場開拓 |
| Business Development Manager | 新規顧客・提携先の開拓 |
| Customer Success Manager | 導入後の顧客支援・成果改善 |
| Head of Partnerships | 企業提携・販売パートナー開拓 |
| EdTech Program Manager | 教育プログラムの開発・運営 |
もちろん、これらの仕事なら簡単に月給20万ペソ以上をもらえるわけではありません。
特に事業責任者クラスでは、売上実績やチーム管理経験、業界での人脈などが求められます。
ただ、僕の場合は、英語ができる日本人というだけでなく、自分でサービスを開発し、集客し、事業を運営してきた経験があることを強みにできそうです。
今後、海外企業で働くことを本格的に検討するなら、ここをうまくアピールしたいと思っています。
ノマドとして考えると、転職だけが正解ではない
今回、もう一つ考えたことがあります。
それは、そもそもフルタイムの会社員になることが、自分にとってベストなのか? という点です。
僕はこれまで、場所に縛られずに働くライフスタイルを大切にしてきました。
そのため、仮に月給20万ペソ以上の仕事が見つかったとしても、毎日オフィスに出社する働き方なら、慎重に考えると思います。
一方で、海外SaaS企業と業務委託契約を結び、日本市場の事業開発を担当するような働き方ならどうでしょうか。
現在のオンライン事業を継続しながら、新しい業界で経験を積み、収入源も増やせるかもしれません。
もちろん、そんな好条件の仕事が簡単に見つかるとは思っていません。
業務委託なら、安定した固定報酬が保証されないこともありますし、成果を出せなければ契約が終了するリスクもあります。
それでも、自分の事業を持ちながら、海外企業の成長にも関わる働き方には魅力を感じます。
AIによって仕事のあり方が大きく変わりつつある今、一つの仕事だけに依存しないキャリアを考えることにも意味があると思っています。
今回の調査で感じた3つのこと
今回、友人の仕事をきっかけにマニラの転職市場を調べてみて、特に印象に残ったことがあります。
1. マニラにも高給与の専門職は存在する
ITプロジェクトマネージャーや海外SaaS企業の管理職には、月給15万〜20万ペソ以上の求人があります。ただし、平均的な給与ではなく、専門性や実績が必要なポジションです。
2. 英語ができるだけでは差別化しにくい
フィリピンでは、英語を使って仕事ができる人材が豊富です。
そのため、日本人としての語学力だけでなく、営業・教育・IT・事業運営などの専門性を組み合わせることが重要だと感じました。
3. 今までの経歴を別の業界で活かす道もある
僕自身、最初はIT PMへの転職を考えました。
でも、実際に求人を調べることで、自分に合いそうな職種がほかにもあることに気づきました。
今ある経験をすべて捨てて新しい仕事に挑戦するより、これまで積み上げてきた経験を別の市場で活かす方が、現実的な場合もあるのだと思います。
まとめ:海外ノマドの次のキャリアを考えるきっかけになった
今回の調査は、マニラで働く日本人の友人2人の仕事に興味を持ったことから始まりました。
最初は、単純に「ITプロジェクトマネージャーって給与が高いのかな?」という疑問でした。
でも、調べてみると、マニラにはIT以外にも、教育・SaaS・事業開発など、さまざまなキャリアの可能性があることがわかりました。
僕自身、今すぐ会社員に戻ると決めているわけではありません。
現在のオンライン事業も大切ですし、これまで築いてきたノマドとしての自由な働き方も手放したくありません。
ただ、今の事業を続けながら、海外企業で働く可能性も持っておく。
これは、今後のキャリアを考えるうえで悪くない選択肢だと思っています。
特に、オンラインで仕事をしている人や、海外経験を活かして新しい働き方を考えている人にとっては、参考になる部分もあるのではないでしょうか。
今回の調査を通じて、僕自身も少し視野が広がった気がします。
海外で働くというと、以前は現地採用か駐在員というイメージが強かったかもしれません。
でも今は、リモート勤務、業務委託、自分の事業との組み合わせなど、選択肢が増えています。
一度身につけたスキルや経験を、どこで、誰のために使うか。
そこを変えるだけでも、キャリアの可能性は広がるのかもしれません。
これからも、自分自身の経験を通じて、海外で働くことやノマド生活のリアルを発信していきたいと思います。
The Remote Digital Hubをもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。



























コメントを残す