フィリピンBGC生活は本当にコスパがいいのか?

円安・インフレ・外資経済、そして「賃金が追いつかない構造」まで理解すると見えてくる現実
ここ数年、海外移住やノマド生活はかなり現実的な選択肢になってきました。
中でもフィリピン・BGC(Bonifacio Global City)は、
- 英語がほぼ完全に通じる
- インフラが整っている
- 東南アジアの中では治安も良い
といった理由から、今でも人気の高いエリアです。
僕自身も年のうち半年ほどをフィリピンで生活していますが、
2026年1月に改めて戻ってきて、強く感じたことがあります。
それは、
「BGCは、もう“安い海外”ではない」
ということです。
10年前と今では、円の価値がまったく違う

僕が19歳のとき、初めてフィリピンに来た頃は、
- 10,000円 → 約5,000ペソ台後半
という感覚でした。
それが今では、
- 10,000円 → 約3,700ペソ前後
円の購買力は体感で3〜4割ほど下がっています。
これは為替の話というより、
生活の前提条件そのものが変わった
と言った方が正確です。
フィリピンは「物価は上がるが、賃金は比例して上がらない」

ここが、今回一番大事な構造の話です。
フィリピンではここ数年、
- 食料品
- 外食
- 家賃
- 教育
など、あらゆる分野でインフレが進んでいます。
一方で、
国内の賃金は物価ほどのスピードでは上がっていません。
なぜ賃金が上がらないのに、物価だけ上がるのか?

理由はとてもシンプルで、構造的です。
① インフレの原因が「国内成長」ではなく「外部要因」
フィリピンのインフレは、
- エネルギー
- 食料
- 原材料
- 為替
といった海外要因の影響を強く受けます。
つまり、
- 生産性が上がった
- 国内企業が儲かった
結果のインフレではありません。
👉 だから、賃金に反映されにくいのです。
② 労働力が多く、賃金が上がりにくい
人口が多く、若年層も多いフィリピンでは、
- 代わりはいくらでもいる
- 低賃金でも働く人がいる
という構造があります。
この状況では、
企業側が積極的に賃金を上げるインセンティブがありません。
③ 外資系企業のインフレに「引きずられる都市構造」
特にBGCは、
- 外資系企業
- 駐在員
- 海外収入層
が集まるエリアです。
彼らは、
- ドルで稼ぎ
- ドル基準で生活費を見て
- 会社の住宅手当で家賃を払う
そのため、
外資系企業のインフレ感覚
→ 価格に反映
→ それが街全体の相場になる
という流れが起きます。
一方で、
現地でペソ収入の人の賃金は、そこまで上がらない。
👉 ここに、強いギャップが生まれます。
BGCの家賃は「フィリピン基準」では決まっていない

実際に賃貸を調べると、
- 1ベッドルーム:10〜15万円
- 2ベッドルーム:18〜25万円前後
という価格帯が普通です。
これは、
- フィリピンの平均所得
- フィリピン全体の物価
とは、ほぼ関係ありません。
BGCの価格は
「グローバル都市同士の比較」で決まっています。
外資で稼げる人は、正直かなり有利

ここまでの構造を踏まえると、
はっきり言えることがあります。
ドル・外貨で稼げる人は、BGCではかなり有利です。
- 収入はドル
- 生活費もドル感覚
- 円安・ペソ安の影響を受けにくい
一方で、
円収入オンリーの人は、年々不利になる
という現実もあります。
実際に住むと「自己負担比率」はかなり高い

フィリピン生活で感じるのは、
「基本、全部自己責任・自己負担」
という点です。
- 教育:私立が基本
- 医療:私立+自己負担
- 住宅:補助なし
- 社会保障:ほぼ期待できない
この点は、日本と真逆です。
税金の考え方:海外転出届という選択肢
長期で海外に住む場合、
- 日本で海外転出届を出す
- 日本の非居住者になる
という選択肢もあります。
これができれば、
- 住民税
- 国民健康保険
- 国民年金
などが日本ではかからなくなります。
ただし、
- 日本で事業登録している
- 日本に収入源がある
場合は、
完全に関係なくなるわけではありません。
個人事業主なら「節税意識」はかなり重要
僕自身は、
- 海外生活
- 海外に関する情報発信
をしているので、
- 現地滞在費
- 移動費
- 一部生活費
をきちんと経費として処理しています。
これによって、
- 日本で支払う税金が下がる
- 手取りが増える
- 結果的に海外生活が安定する
という効果があります。
👉 海外生活=支出が増える
ではなく、
設計次第でバランスは取れる
ということです。
医療について:僕が取っている考え方
フィリピンでは、医療も基本的に私立です。
- 保険に入らないと高額
- 日本ほどの安心感はない
ただ、僕自身は、
- 現地の医療保険には加入せず
- 日本に帰国した際に定期検診
というスタイルを取っています。
日本の医療制度は本当に優秀なので、
- まだ大きな持病がない
- 定期的に日本に帰れる
のであれば、
この選択もアリだと感じています。
また、
- クレジットカード付帯の海外医療保険
(最初の90日程度)
を使う、という方法もあります。
まとめ:構造を知ると、海外生活はもっと楽になる
海外生活で一番大事なのは、
「安い・高い」ではなく
「なぜそうなっているか」を理解すること。
- なぜ物価は上がるのか
- なぜ賃金は追いつかないのか
- 誰の経済圏で価格が決まっているのか
- 自分の収入通貨と合っているか
これが分かると、
BGCの価格も、
インフレも、
円安も、
すべて一本の線でつながって見えてきます。
BGCは、
- 合う人にはとても快適
- 合わない人には割高
とても正直な街です。
だからこそ、
事前にこの構造を理解しておくことが、
海外移住・ノマド生活で後悔しない最大のポイントだと思います。
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